最近ではテレビ(NHKなど)の番組で、コロナ感染に関するドキュメンタリーや報道特集などが頻繁にあります。これらにおける共通のことは、ある人が感染した場合、その家族の人(妻、夫、子供)に対して、今生の別れの言葉を伝え、悲しみの気持ちで話をしています。しかし大半は回復して元気になります。医学の視点から言いますと、気落ちしてしまっているようでは、回復の心理にはあまり良くない状態です。免疫力には自己の精神や心理(気持ち)の状態で左右され、その関わりは大きいものです。何に対しても楽観的であり、平常心でいる気持ちであれば、自然治癒力や免疫力は高まります。逆に落ち込んでいたり、あきらめているといった心境であったり、さらに悲しんでいたり、イライラして怒っているようであれば、自然治癒力や免疫力は低下してしまいます。

 以上については多くの研究データによって示すことができますが、精神の状態は、脳、または内分泌への影響を与えてしまいます。積極的思考であれば、内分泌が正常に働き、また酵素をよく分泌させます。逆にマイナスの思考(心理状態)であれば、心身に悪い影響を与えて、マイナスの方向に変わってしまうのです。感染が広がる中、できるだけ最善にさせるため、積極的な思考で対処しなければならないのです。そのためには様々な取り組みがあります。マスク着用、ワクチン、治療など方法です。しかし最も重要視しなければならないのは自分自身はどうかということです。健康で保つのか?感染してしまうのか?また感染したら重症してしまうのか?といった自分の問題です。自分の心理状態、または気持ちが左右させてしまうほどの影響力があるのです。これは現代医療の観点からも証明されています。ですから、こういう時こそ、平常心で構えて対応することが大事なのです。日常生活から心を落ち着かせておかなければなりません。

 私たちは身の周りに蔓延しているコロナウイルスの中で、今後長期間過ごさなければなりません。今年中に終息するかどうかは分からない状況です。そのためどう対応するかはとても重要なことです。どうぞ平常心で、落ち着ついて、むしろ楽観的な気持ちで構え、対応するようにいたしましょう。結果として、良い方向に変えることができる心理状態になるでしょう。

 しかし、どうしてもこの時期は落ち込みしやすく、気分も優れないと思います。こんな時に感染してしまったら、動揺したり、混乱してしまうかもしれません。しかし悩んでも、悲しんでも、それで解決はしません。こんな心理状態では、どんどん悪くなっていく一方です。さらに家族や友人、また仕事場の人にも悪い影響を与えてしまいます。自分のためでも周りの人のためにも、何度も言うようですが、平常心で、楽観的に構えて対応してください。

 このように申し上げても、実際にそのように構えるのは非常に難しいことですから、少林寺気功(特に静功)の練習を重点的にいたしましょう。当協会が指導する方法は、簡単な座禅は行いやすい利点もあり、上達しやすいのです。誰でもどこでも、気軽に行えてレベルアップしやすいのです。毎日、夜寝る前に5~10分程度でも良いので、座って実践することで変わっていきます。もちろん時間があれば、もう少し長く実践すると良いでしょう。さらに動功も行い、肉体を鍛えることもしていくことも大事です。

 こういう時こそ、良い心理状態に変えていくことができる簡単な方法(少林寺気功)でを実践いたしましょう。