健康でいるためには、時には苦労や努力も必要です。世の中にはたくさんの健康法があります。健康に関して、テレビ、情報誌やマスコミでも、食事に変わる手軽なものを宣伝したり、様々な方法を日々紹介しています。

しかしあまりにもすべきことが多すぎて、これでは健康を気遣うことで一日終わってしまいます。

健康面では、まず大きな部分に意識し、あまり細かいことまでこだわらないことです。例えばある料理を食べるにしても、これは何キロカロリーだとか、糖分が何グラム入っているなど、いちいち考え過ぎないことです。ある薬膳料理を食べるにしても、陰性だとか陽性だとか、あまりにも神経を使いすぎてしまえば、料理は美味しくなくなるでしょう。それでは神経質と言うより、神経症(もしくはうつ病)になってしまいます。

自分の体に問題点があれば、まず、それを改善し、守ることが重要です。中医学(あるいは漢方)の言葉に次の5つがあります。

①春夏養陽、②秋冬養陰、③精神内守(内面の宝である精・神・気は外に出さない)、④飲食有節(必要なものを必要なだけ、規則正しく摂取し、暴飲暴食しないこと)、⑤起居有常(寝る、起きるといった生活リズムを守ること)

以上の5つは非常に重要です。

こうしたことをしっかり守ったら、大きい面では大丈夫なのです。ただどうしたら良いのか分からない部分もあるでしょう。春や夏にどのように陽の気を取り入れるのでしょうか?たとえば冷え性の人などは、根本的に陽の気が足りません。虚の体質(体が冷える)の人は、春や夏が一番快適で良い季節です。

「少林寺気功」の練習では、東の方向に体を向けて行うようにいたします。そして青色の気をイメージして、気は東から体に入れます。また夏は南の方向に体を向けて行うようにいたします。そして赤色の気をイメージして、気は南から体に入れます。このようにイメージして行い、陽の気を取り入れるようにいたします。そうすれば体質は改善され、治ります。

私は日本に来て、しばらくの間(何十年間も冷え性で悩んでいた方を治したことがあります。その人は夏でも綿の靴下を履いていました。体調も崩しやすく、あまりにもひどくて、路上で倒れ、救急車で病院に運ばれたことも度々あるほどです。私は、この方に陽の気を入れてあげましたら、何十年ぶりに夏に靴下もズボンも脱いで過ごすことができ、とても元気になりました。

まずは自分の体質を知り、気のパワーで改善して守れば、体は元気になり、健康の体質になれるのです。