先日、私の長女(0歳児)の保育園で、一日体験があり、参加してきました。私に限らず、お子さんのいらっしゃる方も、特に赤ちゃんの時の子育ては大変だと思います。以前にも話しましたが、(人間関係の改善のための)修行は、赤ちゃんと向き合い、対応することが一番であり、今回の体験会では、さらに実感しました。
なぜなら、赤ちゃんの段階では、大人同士の会話のようにコミュニケーションは出来ません。いくらこちらの思いを伝えたくてもわかってもらえません。そこで唯一の方法として、相手(赤ちゃん)を観察して、何を訴えているのか察する(理解する)ことが大事であり、その上で、対応(行動)することが必要なのです。実際、様々な理屈や私たちの考える常識とかけ離れているので、単に自分の思いをぶつけても、通用いたしません。赤ちゃんには、周りを気にして行動したり、先入観を持ちません。
ですから、修行だと思って、赤ちゃんの行動から判断し、しっかり汲み取って対応することが求められるのです。赤ちゃんは、自分の主張した行動しかしません。相手のことを考えず、絶えず自己主張しています。こうしたことは、日々、育てながら感じています。
保育園に行きますと、よくこんな質問をされます。「秦先生はどうしてそんなに子供たちに人気なんですか?」とか、「どうしてたくさん子供たちが寄ってくるのでしょうか?」などです。しかし私自身、元々そんな専門知識があるわけではありません。現在、二人の子供を育てていますが、決して得意なこととして、行っているとは言えません。ただこれまでの人生の中で培ってきたものや修行してきたことが大いに活かされ、使うことによって、そのような結果が出ているのだろうと思います。
まだ赤ちゃんの年齢では、心と心の繋がりが離れがちになります。少林寺における厳しい修行、武術でも、そして赤ちゃんを育てるということも、簡単なことではありません。しかし人生の中で、しっかり修行を積んでいけば、必ず良い結果が出ます。こうした修行が必要な人は、(保育園での体験などは保護者しか出来ませんから、多くの子供たちと接することは難しいですが、)もし可能な方は機会があれば、是非赤ちゃんのお世話をしてみてください。身内や親戚の中、またはお知り合いの方のお子さんと(一時的に遊ぶ程度ではなく、)半日、または一日預かって自分で努力し、実践してみましょう。人間関係を築く上で、とても役立つ答えが見つかることでしょう。