古くからある日本の段位制度について、以前から中国国内でも武術などの段位を設けて始めています。中国政府(日本のスポーツ庁のような機関)が武術や気功の段位制度について、責任を持って準備しておりました。まず武術は一段から九段までの条件で作られました。当協会が2004年に参加しました第一回伝統武術大会の時には、すでに武術段位は始まっていました。しかし、その時はこちら(協会)としては、まだ武術の段位について何も準備しておりませんでしたし、諸外国でも始まっていない時期でした。
 嵩山少林寺では、昨年末から少林武術の段位制度が始まりました。少林寺としては、当協会にも段位制度を始めてほしいと強い期待感がありました。もし始めなければ、今後同じ流れに乗っていけなくなりますから、やはり合わせていく必要がありました。
当協会の武術教室は基本(基礎)が少なく、少林武術の型の練習が多いです。そのため少林寺の少林武術の基本(基礎)を参考にして、級位と段位の準備を整えました。また当協会の武術教室の特徴は、少林武術の型を覚えるだけでなく、主に練習では内面(心)を鍛えることを重視していますから、段位制度が加わることにより、基礎や型が整備され、新たな目標ができ、皆さんにとって張り合いが出ると思います。
 少林寺気功の級位と段位については、すでに(これまで)指導員コースが確立(気功師、高級気功師、気功師師範)されており、段位と同様のカリキュラムになっております。ですから早い段階でスタートできる体制にはありました。先に話しましたように、日本の段位システムを参考に、中国政府は、国内の健身気功にこれを応用して設けました。中国で健身気功の大会や試合などを見た時、印象としては、段位といってもレベルはこちらの基礎気功レベル(段位というより級位)のようでした。しかしレベルアップが明確となり、楽しく昇段できるシステムは、普及していくには大事なことでもあります。当協会の少林寺気功の指導員の養成コースは高いレベルであり、より深いものでありますから、今回の武術教室の少林武術と合わせて段位制度を始めます。一人ひとりのレベルを確認することもできますし、昇級(段)することは楽しく、皆さんは、より努力して練習に励むことでしょう。
 今回は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当協会も約2カ月の休講をしてきましたが、事務局は休みではありません。なかなか日常では時間を要すると思われた「段位制度」の準備について、すでに始まっている段位制度
について遅れをとった形となりましたが、これまでのカリキュラムを活かし、少林寺気功の級位と段位を整えましたので、新たな目標としていただきたいと思います。今後、紹介して参りますので、それぞれの人生にも活かせるよう気功師(国際医療気功師)等の資格とともに級位・段位習得を利用して頂き、活かしてしてください。