三、気功時の肺容量と肺の通気量の変化
肺活量には、一回呼吸気量(=深呼吸により吸入できる吸気量と、呼息によって吐き出すことができる呼気量)が含まれている。一分間の換気量は毎分換気量とと言われている。気功を行っている状態における肺活量と肺通気量の変化を以下に示す。
(一)一回呼吸気量の変化
静かに呼吸するとき、一回に吸いこむか、あるいは吐き出す空気の量を、一回呼吸気量と呼んでいる。正常な人の一回呼吸気量は約400~500mlで、そのうち75%は横隔膜の活動から、25%は外肋間筋および軟骨間筋肉の活動による。ある観察によると、21名の気功を行う男性の一回呼吸気量は、気功をおこなっている時は、通常時よりも平均78%増加していた。また、ある報道によれば、松静功を行った者8例の一回呼吸気量は、気功前より平均して47.7ml増加したとのことだ。気功の種類によって一回呼吸気量の変化も異なるが、一回呼吸気量が増加する点においては一致している。