【第六章 気功の消化器系統に対する効果】2003年09月08日(月)
第二節 気功の消化道各部分に対する効果(第一節は、都合により未掲載とさせていただきます。)

二、気功の胃内消化に対する効果(1)

胃は暫定的に食物を貯蔵し、かつ消化する機能を有している。口から胃に入ってきた食物は、胃の中で機械的および科学的消化を経て粥状になるが、粥状になった食物は胃の運動によって次第に十二指腸に送り出される。
 胃の上端で、食道との連結部分は噴門(ふんもん)と呼ばれ、胃の下端と十二指腸の連結部分は幽門(ゆうもん)と呼ばれる。そして、その中間部分は胃袋と胃底からなる。
 胃粘膜は複雑な分泌器官である。胃袋の部分によって、その胃粘膜内に異なるタイプの胃腺があり、それぞれ異なる分泌物を分泌する。一般的に胃腺は三種類に分かれている。
1、噴門腺といい、粘液腺類に属する。
2、胃底腺といい、胃粘膜面積の66~80%を占めている。塩酸、胃蛋白酵素原、粘液およ び内分子と呼ばれる物質を分泌しており、ビタミン12の吸収と密接な関係がある。
3、幽門腺といい、主に粘液細胞からなり、アルカリ性粘液を分泌する。
 胃液は、胃腺内にある多種細胞から分泌された混合液である。純粋な胃液は無色で、酸性反応をする液体であり、そのPH=0.9~1.5である。正常成人は胃液を毎日1.5~2.5リットル分泌している。胃液中の無機物には塩酸やナトリウム、カリウム、塩化物などがある。また有機物には、消化酵素(胃蛋白酵素)や粘液蛋白などがある。