理論的な話をしますと、もし自らの希望で道を習いたいと思う方は、自らを戒心の気持ちで厳しく行動を管理するでしょう。ですが生活を厳しすぎるとそれは五行の考え方である秋の殺気だけとなってしまいます。
 やはり人間の生活ということですから、春に吹く風のような温かい気質も必要です。だから聖人は道の修業と同時に自分修業と周り人に教える修業を兼ねている君子でもあるのです。
修業には自分に厳しい要求をしますが、色々広い趣味も必要です。ここで言う広い趣味の意味は自分の心は広く、行動も広くしなければならないと言う意味です。つまり大きな事には厳しく、細かい事には厳しさを求めません。
 ですから厳しさだけでなく逆に柔らかさの気質も必要となってきます。陰陽五行説では、春は木、秋は金となります。春になると木は成長し新しい葉をつけます。しかし秋になると木などの植物は死ぬ事となります。でもまた春になると生命が誕生しまた成長します。このように春の優しさと秋の厳しさは必要です。