風は木の林で吹くと、音がでます。風が終われば音はなくなります。小鳥が湖のすぐ上を飛んでいるときに、小鳥の影が水面に映ります。しかし高いところを飛んでいたら、水面には映りません。人間の心は、木の林のように、もし何事かが起こったら、処理することが必要ですが、それが終わったら心を静かに戻すことが大切です。
生命が静かになることと、人間は、重ね合わせることができます。物事が終われば、人間は本来の心に戻ります。何も発生していないような状態がいいと思います。少林寺の禅の心は、何があっても動揺しないものです。心が動かない状態であれば、自然、外部のものを映し出すことができます。水面と同じで、静かな状態なら鏡のように映し出すことができ、底をのぞくこともできます。人間の心をこのように静かにすることは大切だと思われます。