当協会の会員の皆さんは、様々な理由で入会していると思います。(もちろん中には、少林寺のファンだったり、憧れを抱いて入会していた方もいますが、)入っていただいた理由の多くは「健康になりたい!」、「精神的に強くなりたい(変わりたい)!」という思いからであります。こちら(当協会)としても、1人ひとりの願いが叶えられるように、入会して頂いた方の指導をしております。
気功(動功)の指導では、自分のイメージ、そして呼吸をしながら動作していきますが、実際には教えて、すぐにできるというわけではありません。
まずは動作を真似ていくことから始まり、覚えながらだんだん上手くなるようになっていきます。そうすると基本的な「形」に正確さが表れます。しかし、これはまだ外面的な部分であり、内面についてはまだ足りない状態です。時間をかけて、練習を重ねていくと理想の形(外面と内面の両方とも)になっていきます。
各教室で、私が良いもの(少林寺秘伝の伝授)を師範するより、実際には直すほうが多くあります。通常、指導の時は説明と師範をしていきますが、皆さんは師範の通り真似て、続いてそれぞれの個性(体質や体格からの動き、癖等)を直していきます。
覚えるのが速くても、間違えて覚える人も多いのです。ただ何度も行っていけば、だんだん直っていきます。しかし正確にできるようになるためには、時間がかかります。ですから最低でも3年はかかります。私の説明と師範を理解するのに1単位。さらに癖や間違いを直すのに3時間要することでしょう。気功の動功と静功(座禅)を習得するためには、もっと時間がかかります。何故なら、一つ一つの要領を覚えイメージをして、それを表現して、理想の完全な状態にするということは大変なのです。ただ素質がある人は短期間でできるようになります。普通であれば、その3~5倍の時間がかかります。人によって違いますが、何年も掛かるかもしれません。しかし、極めること(達成すべきこと)は、形(外面)や方法だけでなく、根本的な部分(内面)が大事であり、意識の持ち方で自分の足りないところはどこか?もっと高めなければならないところは何か?ということが理解できるようになります。(たとえば病気になったら、その原因は何か、また人生で上手くいっていない時、どうしてなのかと思うことでしょう。)ですから、1人ひとりの必要なものは何かを各教室の中で、私は診断をして、理解させてできるようにさせるのです。練習も意識して行えば、一緒に原因等を探していき、直していくことができるのです。
当協会の会員の方は、皆さん大人です。もし小学生ぐらいであれば、素直ですから、学校の先生の言うことをきちんと聞きます。何か注意されれば、間違っているのは自分だと思います。しかし大人になると、逆に人間性や精神に関わることに対して、誰か(相手)に言われたら、なんとなく抵抗的になり、構えてしまいます。もし、動功の型であります「四段功」や「鶴功三十六式」を行った時、自分は覚えていない、間違いばかりであれば、注意されたりして直すことができたとしても、精神的なことに問題があると指摘されれば、「なぜ、そんなことを言うのだろう?」、「そんなことを言われに来たのではない!」等と思う人もいるのです。しかし、それぞれ体の不調や病気の原因、そして人生で上手くいっていない原因は、実はそこにあるのです。
入会してから、大きくこの2つのタイプに分かれます。純粋さをもって素直に人間性や精神を直すことが少林寺の修業を通じて(ここでは“厳しい”ものではありません。)、1人ひとりに対して、その人に合うようなもので教えていきます。そのため、知らず知らずに別人のように変わっていきます。中には形を覚えてもなかなか自分自身が変わらない人もいます。そういう方を分析していけば、必ず問題がその部分にあるのです。自分の人間性や精神的なものの間違いを理解して直すことができるかどうかなのです。
ただ武術や気功の形ができるということの有名なお寺ではないのです。『禅』の総本山が少林寺なのです。ですから、この歴史ある少林寺の持っているノウハウがあるのですから、全日本少林寺気功協会に入ったら生かしていけるようにしてどんどん活用すべきでありますし、それを自分のものにしなければ、惜しいではありませんか!ですから、“習う”ということは、目に見える部分は自分で直し、(特に)目に見えないところ(「人間性」や「精神の深い根本的な部分」)も指導を受けながら、直していくことができましたら、人生に大いに役に立つことでしょう。そしてもっと大きな自分になれるのです。
皆さんの運命はどんどん成功の方向に、そして夢が叶う方向になることでしょう。