先日(5/4)、政府は『緊急事態宣言延長』の発令をしました。私たちの生活は従来から一変し、仕事も無くなった人も大勢いると思います。こうした状況が長く続いていますから、日本、そして世界の経済にも影響を与えてしまいました。しかし、私たちは不便を強いられていますが、理解して乗り越えていかなければなりません。命が一番ですから、我慢しなければなりません。体が健康であるということが何よりです。どうぞ人との接触は8割ダウンさせていきましょう。
 皆さんは日々、不安を感じながら過ごしているかもしれませんが、実際、こんな時こそ、自分を見直して改めなければなりません。現在、少林寺気功の受講している皆さんは、多くの種類の動功や静功、そして理論を学んでいます。こうした時期だからこそ、習得しているものをしっかり消化させていくべきだと思います。受講している方の多くは社会人で皆さんは仕事をしていますが、普段はなかなか時間がとれず、仕事だけで一日が終わってしまいます。しかし、今はテレワークになったり、自宅で待機をしたり・・と時間があります。本来、当協会としては、こんな時こそ、皆さんと気を高めるために一緒に授業をしていきたいと思っていても、外出も自粛要請が出ている中ですから、実現できません。今回、緊急事態宣言延長を受け、引き続き一か月(5月末まで)の休講を決断しました。ですから、皆さんは時間を有効に活かし、少林寺気功の練習に励み、消化してください。
少林寺気功の動功は、これまで習った内容を自宅や近くの公園などで、繰り返し練習しましょう。三大動功は(秘伝ですから)人前で練習はできませんが、公園では覚えていない部分とか、部分的なつながりの練習をして、自宅では全体の流れまでの練習をしましょう。もし、分からないことがありましたら、質問など協会へメールをしたりして、解決してください。私に連絡していただければ、お答えいたします。
 静功の場合は、自分のやりやすい(好きな)静功の方法で実践していただいても良いです。実践では一つひとつをものにするように行っていくことが大事です。普段は仕事に追われて、落ち着かない状態で行ったり、ストレスを感じている中での実践ですから、なかなか入静できなかったと思います。しかし時間にゆとりがある中でやってみると、実は雑念が減り、集中しやすく瞑想しやすい状態になります。練習するには一番良い時ですから、忘れないように行いましょう。
 また少林寺気功の実践により、能力が開発されます。意識して実践することにより、雑念が無くなっていけば、深い意識の中で、より深い入静に入ることができます。潜在意識の状態の中で、初めて能力が開発されます。いざ開発されれば、本人もびっくりするぐらいの変化があります。どんどん能力がアップされるのです。普段よりも違いがはっきりすることが分かると思います。
毎日、時間がある中、計画を立て、継続して練習ができるはずです。振り返っても、これだけコントロールできる時間があることは、これまでなかったと思います。社会人になれば、定年まで忙しくあっという間に時間が過ぎてしまいます。私自身も、これまでにこんなに時間ができることはありませんでした。そのため、(逆に)普段できなかった仕事(協会の運営など)についても、いろいろなことを進めることができました。当協会は、今後、少林武術と少林寺気功の段位資格を設けることとし、今、その体制を整えています。協会理事の皆さんと一緒に、そして卒業された先輩方、さらに武道家の方々にも意見を頂き、参考にしながら、まとめていっています。今は時間にゆとりができたため、少林寺の段位制度を確立させるということに費やしています。普段でしたら、日常のことで精いっぱいで進められませんでしたので、好機ととらえました。また少林寺の気功や武術の古いものなどの整理ができたり、詰まっていたものをまとめることができたり、と充実しています。
 今は授業もできず、外出も控えなければならない状況であります。家の中でストレスを溜めるだけでなく、逆境にして時間を上手に活用し、人生に役立つことに結びつけられるように、是非、土台作り、基礎作りをしてください。