この時期は、日本の各地で桜のシーズンを迎えています。日本中で東京が一番早い開花となり、既に都内でもあちらこちらで桜が満開となっています。
私も近所にある戸山公園によく行きますが、そこにはたくさんの桜の木があります。朝、昼、夜と仕事の移動のため、そこを通りますが、とても綺麗です。     
最近、家族でお花見もいたしました。みんなで地面に寝転んで、(下から空を眺めるように)花が満開になった桜を見たり、写真を撮ったりして楽しみました。
 実は、日本に来てからの10数年前までは、忙しく、ゆっくりお花見をすることはありませんでした。現在は少し時間にゆとりができ、気持ちの変化からもこの数年では桜が咲きますと、お花見を楽しみにして、ゆっくり家族で出かけるようになりました。毎年一回は最低でも出かけます。
 私自身の大きな変化の理由として、一つには「自分と大自然との交流」です。大自然の中に溶け込むような氣持ちで自分をそこに置き、美しいものを自分の心に写していきます。(皆さんもそのようにしてお花見していますね。)こういう自然環境に身を置きますと、自分の精神の強化、そして人間性に大きな影響(良い方向への)を与えていきます。普通、誰でもそういうことが起きることでしょう。
「気」ということに関して言えば、花が満開の状態である桜の木から、私たちは「気」を強く感じるわけです。この時期は、桜の木から「気」を一番強く感じる時であります。桜は生命力に溢れ、最大に美しさを全面に表現しています。とても生命エネルギーが高い状態と言えます。この時、この「気」と交流していけば、私たちの心身も充実感が増し、高揚していくのです。(どうぞお花見をしている余裕がないと言わず、桜から「気」のパワーを頂いてみてください。)
 私たちは、「少林寺気功」を学んでいます。修業をして自分を高めようとしていくわけですが、何も授業の中でのみ吸収していくだけではいけません。
最近は、世界各国にいる嵩山少林寺のリーダー(高僧)たちのブログなどよく見ていますが、こんな記事が掲載されていました。“今は桜が満開に花が咲いていますが、のちに花は散って、葉も咲きますがいずれ葉も散ります。冬になれば(最後は)桜の木も幹と枝だけになってしまいます。しかし、それでもそれは桜の木です。これを禅の言葉で言いますと、「空」を表すようなものですと”
 私たちの日常生活の中からも、禅の世界を感じ取り、教えてくれます。いつも知識だけで詰め込むのではなく、普段の生活から、また身の回りの自然の変化などからも修業していくことができるのです。そして自らをレベルアップしていくことも可能なのです。
そういうチャンスも身の回りに、たくさんあるのです。