去る10月31日(土)、新宿区コズミックセンターにて「段位認定及び長期化するコロナ禍の中、免疫力を高める少林寺気功・武術の交流会」が無事開催されました。コロナ禍における対策をしっかしながらの実施でした。なお今回は、全日本少林寺気功協会主催の昇段(級)の資格審査会も併せて実施されました。授与式では、合格者に認定証及び交付物(帯)の授与をいたしました。昇段審査会の実施は初めてでしたが、特に問題なく執り行うことができました。

この開催まで、演武に参加する方や審査を受ける方々は、熱心に練習を重ねました。それぞれが各自最高レベルまで発揮させて臨むことができました。今回の秦さ対象の演武には、気功のダンスが3種類ありました。気功を受講する方は中医学の分野に関心を持っている人、また武術的要素から興味を抱く人などとそれぞれですが、ダンス系は得意な人と得意でない人にはっきり分かれます。しない人は、なかなか自宅でも気功のダンスをすることも少ないでしょうから、授業では指南しますが、練習しないと忘れてしまいます。しかし認定を受けるためには、覚えなければなりません。さらに練習して本番でも出来るようにしなければならないのです。たとえば2段を取得するために(※今回は初めての昇段審査ですから、実際には8級の項目から受審する必要がありました。)多くの型を演武することになりますが、これらダンスもすべて含まれるのです。ある方は70代であり、なかなか動きの多いものを覚えるのに大変苦労しました。また中にはリズム感がないために、ぎこちない動きになってしまう方もいました。せっかく動作を覚えても音楽が流れ、合わせて動き出すタイミングが分からず、合同で練習していても、足を引っ張ってしまうありさまでした。しかし最後は合格するために、しっかり練習して自己の能力を最大に上げ、レベルを上げることができました。さらにある人は脚の手術を経験したことがあり、運動をしたり長時間歩くのは辛い方です。これら気功のダンスはレパートリーも多く、演武時間が長いため、体力も必要なのですが、頑張って行いました。皆さん、いろいろ事情を抱えながらも(今回は主に42期生の皆さんが多かったのですが)まさに奇跡ともいえる上達ぶりで、普段では出せない力を少林寺気功によって発揮させることができました。

実は、こうしたことは何も特別なことではなく、私たちの人生の中で、誰にでも起こりえることでないでしょうか。今年はコロナ禍であり、誰にでも同じことが言えます状況下でした。まだまだ全世界でも感染が広まる中、様々な努力を政府や開発専門家が進めていても、終息には至っておりません。一時は良くなったように思えましたが、また第二波が各国で起きはじめ、感染拡大が繰り返されています。そのため、多くの方の生活や仕事にも影響が続いています。どうやって乗り越えていけるのかは、まず個人の意識的(または心理的)にどうすれば良いかと考えることからになりますが、そこでマイナスな答えを出してしまえば、正直、将来はありません。でもどう乗り越えていけば良いかとプラスに思考して、頑張っていければ、あきらめず負けないで進めば希望が見えてきます。ですから常に前を向くことです。あきらめずに行動に移していくことです。ただ能力以上のことは難しいですから、自分のできる範囲で着実に歩んでいけば、必ず良い結果が表れるのです。

今回は、受審される方たちの(当初の)練習を見た時、無理かなと感じました。もちろん本人たちも最後にはできるようになっているとは思えず、不安を持ちながらの練習でした。しかし時間をかけ、しっかりと頑張って成果を出しました。ですから、最後は驚くほどの上達ぶりでした。

このようにコロナ禍での生き方を考えた時、生きるための技術的な話ばかりでなく、肉体的、精神(心理的)な面を、ただ理屈でどうなるという問題ではなく、自分が実践するということで変えていくべきです。今回の審査会の件で心身はどんな厳しい自然や社会環境の中でも、乗り越えていくことができるということが証明されたことでしょう。どんな環境においても成果を出す、また自然と一つになれることができ、乗り越えていくことが可能なのです。

特に現代において、一人ひとりの人生の中に、強い精神力とか、生きていく(生き抜く)能力が必要と感じます。自分の目の前の一歩をどうやって踏み出すか、どう対応して進み、解決させるかが大事であり、さらにあきらめず、乗り越えるべきです。そうすればやがて大きなことを乗り越えることができるのです。前を見て、輝く人生の将来を見据えて過ごしましょう。今後、環境はどうなるか、この蔓延している新型コロナウイルスはどうなるのか、自分を取り巻くものの心配だけでいるのではなく、自分自身はどう一歩踏み出すかが大事です。どちらに向いているかで人生は決まるのです。今回の秋の少林寺気功・武術祭りは、コロナ禍の中での開催でありましたが、大成功に終わりました。どうぞ皆さんも、一人ひとりの人生において、少しずつ円満になれるようにいたしましょう。

こうした能力を発揮できるのが「少林寺気功」の力です。少林寺気功は心と体のトレーニングとして始められます。一番弱い自分から一番強い自分になれるための最高峰のものであり、簡単な方法なのです。

是非、少林寺気功を実践し、どんな時代でも前を向いて、一歩一歩進んでいきましょう。