7月31日(日)。大会の3日目(少林寺七十二芸の試合2日目)

朝の6時、予定通りに迎えの車が到着し、一緒に日本から来て今大会に出場した協会会員の二人(飯塚さん他1名)は、荷物を乗せて車に乗りました。そして私が見送る中、空港へ無事出発しました。しっかりと見届けました。

私は今大会の後半も参加するために、最後まで残りました。今日も様々な大会が予定しています。その中には、少林寺七十二芸の大会(「石鎖競技」(75キロの石のおもりを片手で持ち上げる)種目)などの決勝戦があります。

さらに演武も行われませた。もし今日も飯塚さんが残っていれば、ここで模範演武をしていたことでしょう。残念ながら、本日帰国いたしましたので、先日の模範演武で終了です。

いろいろな演武を観ましたが、とてもレベルは高く素晴らしいものでした。特に二指禅(二本指を使う)レンガを割るという技もありました。その選手は、体も細く年配の方でしたが、非常にレベルの高い技を披露していました。各種目の受賞式(一位から三位まで)がありました。その他「組織賞」や「団体賞」などがありました。私たち協会も「優秀団体賞」を頂きました。元々、私たちは賞のためにしてきたわけではありませんが、一生懸命努力して練習をした結果だと思います。(賞はあってもなくても、常に平常心で行いました。)
午後は、一度ホテルに戻りました。なぜかというと、他のホテルに移動しなければならなかったからです。その後、南北朝時代の少林寺の仏教研究発表を聴きに行きました。

 

翌8月1日も仏教研究発表会は続きました。各国の学者が集まり、意見を出したり討論したりしました。中には「仏像」について、その特長等についての発表もありました。また日本からは、京都大学の教授や助教授などが参加していました。彼らとは同じホテルの宿泊でしたから、挨拶をして、会話もいたしました。

さらに中国のお坊さん(中国トップの大学の教授)と食事をするなど交流を図りました。(よく普段の授業の時も話をしますが、)禅と禅の状態の深層心理状態の多層次意識論のことについて話すとその方は分かっているような素振りは見せましたが、続けて禅の科学表現については、(そのお坊さんは資料の研究については専門ですから、詳しいはずですが…)全く分からなかったようで、いつのまにか、その場から立ち去ってしまいました。

続く8月2日から3日までの2日間で開催されました禅の弁論大会は、当初

から楽しみにしていました。この大会も予選がありまして、12名が決勝戦に残りました。最後は2名の王者(勝者)が決まりました。勝ち残った方々は、とても上手に話をいたしました。これは中国語の討論ですから、日本語に同時に訳することは難しいことです。

よく勉強しているような方は反応が良かったと思います。2009年の王者である延勇さん(管長の弟子、私の後輩)は、中でも一番若い討論参加者です。彼は仏教の大学に入ったこともありません。しかし、ここでの禅に関する答弁は、非常に本物の禅的な内容でありました。他の参加者は、多くのお経などについて、知識は豊富であり、禅に関しての言葉はたくさん覚えていました。それらに対して、延勇さんの場合は、悟りの言葉からであり、反応は自分の行動や経験から、発言するものでありました。この深い話に、聴講していた私はとても参考になったのでした。

 

今回、同時に様々な大会が並行して進められましたから、多くの試合などを観たりするには、時間が足りませんでした。しかし、このような大会が実現したこと、そして無事に閉幕したことについて、とても素晴らしいことだと感じております。