どのように自分自身(人間性)を高めていくか?という疑問に、たくさんのやり方、方法(修業など)があります。現実的に人間性を良くするためには、私たちの社会の中で、行動により示すものとしては、『社会貢献』です。

周りに対して、いつもニコニコ良い表情をしているだけでなく(もちろんこれも大事な要素ですが)、重要なことは、人に知られなくても、誰にも分からないことでもコツコツ行動する(社会貢献を行う)ことです。これも一時ではなく、気まぐれでもなく、また時間的物理的余裕からでなく、さらに自分が行っていることを誰かに伝えたいからでなく、行うということです。

努力して行動に移す、ということが大事です。時には自分の仕事や時間を犠牲にしてまでも行うことが必要です。そして何も自分に利益が残らなくても、名誉のためにでもなく行う姿勢がなくてはなりません。またある程度長い期間(何年も、何十年も、場合によっては一生をかけて)という覚悟が大事です。

たとえば老人ホームや障がい者施設などでボランティアするなど、自分がしていることを宣伝する訳でもなく、行っていきましょう。

私自身、まだまだですが、11年間老人ホームで「少林寺気功」を皆さんと一緒に行い、元気づけています。また中国文化センターではもう6年間少林寺気功と武術の指導を行っています。決して自分のすべての時間を社会貢献に費やす必要はありません。

しかし、一定の時間をこのような奉仕活動、社会貢献を実践していくことが大事なのです。これを長く続けていくことによって、初めて心が変わり、人間性が良い方向へと変わるのです。これができる人は、あまり個人の利益と天秤にかけることなく、上手にしていきます。しかし、できない人はどうしても自分の利益を優先にしてしまい、なかなか実行に移せません。ボランティアか?利益か?と悩み、頭の中でまるで戦っているようになり、二の足を踏んでいるのです。

まずは行動に移して、そして続けることが重要なのです。さらに継続させることによって、人間性と精神の向上を図ることができるのです。

何もボランティアだけでなく、地域の活動を行うということもできるでしょう。たとえば、当協会が3年に一度開催しています「世界大会」。この大会は協会としては全く利益無しで、あるいは赤字でも、続けてきました。これが可能なのも協会の会員の方々が一生懸命ボランティアしてくださったからです。

これまで成功に終わったのも会員の皆さんの努力のおかげであり、そして各専門の先生方のボランティア精神により、開催することが出来ました。(中にはボランティア精神が欠け、思うように発揮せず、最後には休会してしまうという人もいましたが…)

人間性や精神の向上のために、修業として取り組んでいくことも重要なことなのです。