「調心」とは、意識を集中させて使用するための方法であり、大部分は集中力の方法でもあります。心を調整することは、気功の機能的効果において決定的な役割を果たし、それは気功実践の中心的な働きです。気功の練習の過程で、気功師は気功実践により、注意、感情、思考、想像力などの自分の意識活動を統合します。そしてリラックスして、気が散る思考を排除し、脳の思考活動を制御させ、集中させていき、空虚、静けさ、リラックス、幸福の状態に入ります。

具体的な方法としては、外的景観の集中、内的景観の集中、意念觀想、默念、雜念排除法、止觀、內視、止念無念、練心練意などがあります。気功の意念訓練は、人間が自己のすべての側面から、己れ自身を調整するための重要な方法です。

 まず第一に、心を調整することは、人間の臓器の生理活動を調整し、人体の潜在能力を伸ばすことができます。 意念は脳の活動の産物であり、人間の脳における客観的なものの反映です。思考の活動は、脳自体の機能にも影響を与える可能性があります。科学的実験によると、気功の良性意念活動は、人間の脳機能活動を調整するだけでなく、人間の脳活動の秩序を高め、脳の潜在能力の開発を促進し、脳機能の質的な飛躍をもたらします。脳の機能活動の強化と調整により、身体機能障害(病気)が回復し、内臓の機能活動が正常に調整されます。

 第二に、心の調整は、セルフケアと回復の能力を十分に発揮させることができます。意念訓練、また意念の集中により、身体の病気を排除し、予防および治療効果を発揮することができます。たとえば、高血圧の患者が下腹部を集中すると、頭や上半身に流れた気を下に誘導し、下げることができます。患者の心を澄ませ、やわらかく呼吸し、血圧も下がります。

 また体の様々な部分のツボに集中することにより、はっきりした効果が表れます。ツボ自体が「すべての病気を解決し、気の不足や過剰を調整する」という機能があります。意念集中より、病気を治して体を強化する効果があります。長期的な気功練習は、人体の機能を最適な状態に調整するだけでなく、人体の特異の能力を開発し、自身の生命活動のコントロールと洞察力を強くさせ、強化することができます。たとえば、よく訓練された気功師は、呼吸、心拍、血圧、その他の生理的活動をコントロールできることが多いため、呼吸回数が大幅に低下し、心拍と血圧が自由に上下します。

さらに練磨していきますと、気功師(協会の会員でみられます)は遠隔診断、病気の遠隔治療などの機能も持っているのです。これらの特殊能力は、人間が環境の変化に適応し、自身が潜在能力開発、願望実現するための重要な能力であり、「気功の調心」実践によるものであります。