少林寺を訪れる観光客は、少林寺の玄関の山門の所で何か思うかもしれません。そこには両側の壁に書かれた大きな8つの字があります。右側は大乗勝地、左側には禅宗祖庭。大乗勝地とはどういうものでしょうか。大乗が存在するなら小乗もあるのでしょうか。
南インドから来た達磨大師は仏教の大乗宗教教義を初めて中国に伝えました。先ず少林寺に広め、その後全国の仏教に影響を及ぼし非常に意味のある改革をしました。こうして少林寺は大乗勝地と呼ばれるようになりました。
大乗があるということは小乗もあるのでしょうか。達磨大師が少林寺に来る前は、インドから来た跋陀和尚が小乗の教義を伝えていました。その時、中国国民が全国で習っていたのはすべて小乗仏教です。達磨大師が初めて中国に来た時、大乗仏教はあまり知られていませんでしたが、弟子の慧可や道育、尼総持らによって広められ全国に伝えられました。
また、大乗や小乗とはどういうものなのでしょう。大乗、小乗の乗とは「乗る」という意味です。例えば、車のような乗り物。みんなが仏教を習うということは、お釈迦様、仏陀の乗り物に乗るということです。自分の悩みや苦しみから離れ目的地に案内してもらい、非常に楽な世界に行きます。
小乗とは自転車みたいなものに乗ることです。車と同じ乗り物ではあるけれど、これは自分の力でこぎ自分だけを運びます。だから自分の力で苦しみから離れ楽になる場所へ行きます。最終的には自分が頑張った分だけの利益が自分だけに返ってきます。自分で努力すれば自分は楽しくなり、いい結果が出る。そして悩みの世界から抜け出し、楽な世界に入ります。
大乗の方は、大型バスのような乗り物です。自分の他にもたくさんの人を乗せます。自分が楽になると同時にたくさんの人も楽な世界に渡ります。多くの人と一緒に、苦しみや悩みの世界から離れて浄の極楽の世界へ行きます。
小乗仏教はもともとはインドの原始仏教でした。仏陀の根本的な教本です。小乗仏教はを仏陀様を教祖にし、自分の解脱を追及します。修練は、三法印、四経諦和十二因縁論、中心は三十七道徳品質の道徳修行。色々なものを通って最後は羅漢のレベルになります。小乗仏教はスリランカ、タイ、ミャンマー、東南アジアで広められています。
大乗仏教の考えは大慈大悲。多くの人を助けます。布施、持戒、精進、智慧などの内容により菩薩修行をします。たくさんの人と一緒に、苦しみから離れて楽になり悟りの世界に行きます。そして仏の世界へ行きます。
これは仏教についての簡単な話です。もちろんもっと詳しい話もありますが、ここでは簡単な紹介にしておきます。